6月29日更新
「三崎は秋山に説教する資格なし?」韓国メディアは三崎逮捕をどう報道したのか? 秋山にあの在日格闘家が噛みついた!?
先週、韓国では07年大晦日『やれんのか!』で秋山成勲と対戦し、サッカーボールキックや試合後の説教劇場など、韓国人を心の底からヒートさせた三崎和雄が公務執行妨害で逮捕されていたことが明らかになった。今週は、韓国での三崎逮捕の報道、さらに韓国での自伝出版が決定した秋山に在日韓国人格闘家が噛みついた事件など、気になる情報をお届けします。
■公務執行妨害で有罪判決の三崎に韓国で批判の声!?

先週、日本の格闘技界ではGRABAKA所属の三崎和雄が公務執行妨害で有罪判決を受けたことが話題となったが、この事件は韓国でも大きく報道された。三崎は07年大晦日『やれんのか!』の秋山成勲戦の試合後、秋山を“公開説教”したことが、韓国では大きく批判されていたためだ。しかもフィニッシュとなった三崎の蹴りも後日サッカーボールキックが反則と判断され、韓国における三崎の名前は悪名高いものとなっていた。このようなに背景もあり、韓国では今回の三崎の逮捕報道は否定的に報道されている。スホーツ総合ニュースサイトの『XSPORTS』は6月23日付の記事で、「“反則男”ミサキが車で逃走、拘束。8月の『戦極』は欠場か?」と見出しをつけ、冒頭には「ミサキ・カズオに秋山成勲を説教する資格なし(?)」と過去、リング上で秋山成勲に説教をした三崎を批判しつつ、事件の概要を説明している。この件に関する韓国の格闘技ファンの反応も様々。「おまえはたくさんの人と子どもたちを裏切った。リングで謝れ」と、かつて秋山成勲に投げかけた三崎の言葉をそのまま返す者や、「リング上ではディフェンスの帝王だが、リング外では逃げ切れなかったのか」と嫌悪感を表わす書き込みも見られた。その一方で「この程度の罪で懲役1年、執行猶予3年とは、日本の刑法は厳しい。運もなかったんだろう」「プロ選手の現役の全盛期に生活を棒に振らなければいいが。できれば8月は試合をしてほしい」と同情するファンもあった。かねてから秋山は韓国で「いつか必ず三崎選手と試合をしたい」と語っており、韓国においてはこの事件が発生したことにより、さらに三崎 vs 秋山の再戦の因縁が深まったようだ。
■秋山成勲の自伝が韓国でも発売!
秋山成勲の自伝『ふたつの魂 HEEL or HERO』が6月30日に韓国でも出版されることが明らかになった。韓国での出版元はウィズダムハウス。秋山は7月10日(現地時間)、米国ネバダ州マンダレイベイイベントセンターにて開催される『UFC100』でアラン・ペルチャー相手にUFCデビュー戦を行なうが、この試合が終わり次第、韓国で自伝の出版記念イベントとしてサイン会などを行なう予定となっている。
■在日韓国人格闘家が「韓国人は秋山を理解していない」と激白!!
現在DEEPを主戦場として活躍する在日韓国人格闘家RYOが、韓国の格闘技ニュースサイト『MFIGHT』において、日本や韓国格闘技の中でプロファイターとして成長してきた自らの経験をもとにしたコラム(全6回)を執筆したことが話題となっている。弟でプロレスラーの崔領二に勧められて格闘家となった過程や、韓国でスピリットMCのリアリティショー『GO! スーパーコリアン』の主力メンバーとして出演した際の舞台裏など、興味深いエピソードが満載。中でも話題を呼んでいるのは、現在韓国で大人気の秋山成勲に対する記述だ。RYOは「韓国人は秋山成勲をきちんと理解していない」という刺激的なタイトルを使いながら、同じ“在日韓国人”の目線から秋山に対する思いを激白。これまで秋山について日本や韓国からの分析は多々あったものの、在日韓国人、しかも同じ日韓で総合格闘家として活動する選手の立場から秋山成勲に触れた記事は多くない。
RYOは、07年10月の『HERO’S KOREA』大会のオープニングファイトで、のちに秋山とDREAMで対戦することになる外岡真徳にKO勝利しているが、この大会のメインのカードが秋山の試合であった。桜庭和志戦のクリーム塗布事件後の復帰戦となるこの大会で、秋山はデニス・カーンと闘い、劇的なKO勝利を挙げ、韓国でブレイクするきっかけをつかんだ。RYOは「デニス・カーンをKOさせたあと、秋山がマイクをとって『我々の大韓民国最高!』と叫んだ。奨忠(チャンチュン)体育館からは大声援が起こった。だがその瞬間、会場にいた俺はめまいを覚え、『これは違うだろ?』という思いが頭をよぎった。奨忠体育館は集団催眠にでもかかってしまったようだった。自分も韓国人だが、韓国人は本当に単純でバカだと思った。単純でマヌケな自分でさえそう感じたのだから、本当に恐ろしかった。秋山の『我々の大韓民国最高!』という言葉にみんなが魅了された。あたかも第2次世界大戦当時、何かに導かれていた全体主義のように」と否定的な見解を示した。
そして「同じ大阪出身の在日韓国人だった秋山成勲には言いたいことがある。彼には日本名の“秋山成勲”という名前があるが、韓国人はあえてチュ・ソンフンという名前を使う。彼自身も日本では秋山、韓国ではチュ・ソンフンという名前を分けて使っている。それは、そのような雰囲気を望むマスメディアのせいである。最近、秋山の『二つの魂』という本を読んだ。書店で少し読んだだけだが、そのとき思ったのは『彼は緻密だな』ということ。秋山の心の奥深くにある本心ははるか向こうに隠されている」と、暗に秋山の韓国における愛国心戦略が意図的なものであると指摘している。さらにRYOは韓国人が秋山を正しく理解できない理由として、韓国にはスポーツを観るうえでナショナリズムの影響が強いことを挙げ、「スポーツの発展のために、ナショナリズムを抜きにして純粋スポーツ自体を好きになってくれたらいいと思う。重要なのは一般人の思考水準。はやく認識をあらためてスポーツをスポーツとして観ることがこの国には必要だ」と、秋山を理解するためにはナショナリズムを排除すべきだと訴えた。
このRYOの連載は全6回で終了。韓国格闘技ファンの反応の中には「自分も同じ考えだ」「一考に値する」と前向きなものもあるが、「スポーツ選手のくせに、なぜこんなにおしゃべりなのか」「結局、秋山がうらやましいだけなんだろ」というネガティブな意見も少なくない。RYOはほかにも「秋山とはいつかは闘わなければならない」という対戦表明や、韓国でのリアリティショーに出演したギャラが未払いになったままになっていること、桜庭和志戦でのクリーム塗布事件で秋山が日本で大バッシングされた理由を在日韓国人の立場から分析するなど、さまざまな話題を提供し、話題となっている。RYOは6.30『DEEP 42 IMPACT』後楽園ホール大会でベルナール・アッカと対戦する予定だ。
■『武神』がリアリティショーの出演者を募集

6月24日、『武神』がホームページ上で発表したところによれば、『武神』に出場するテコンドーファイターを募集している。応募資格はテコンドーの有段者であれば誰でもよく、書類審査の一次試験、二次試験の実技テストが用意されている。『武神』のオ・チャンジン代表は「テコンドーのエリート選手を選びたい。公募によりテコンドー界に隠れた有望株を探し出す。選ばれた選手は、過去の『GO! スーパーコリアン』(スピリットMCが実施したテレビのリアリティショー)のようにテコンドー選手がプロ格闘家に成長していく過程をドキュメンタリーとして放映する計画もある」と明かしている。国際テコンドー連盟の全面支援を受け、6月7日に旗揚げ戦を行なった『武神』だが、MMAファイターやキックボクサーに対して、勝利したテコンドー戦士は一人だけだったことから、早くも将来有望な選手の発掘に乗り出すことにしたようだ。第一回目の募集締め切りは7月3日。
一方、『武神』は7月26日に第二回大会の開催を発表しており、この大会には旗揚げ戦でグローブが合わず試合が中止になったバタービーン、旗揚げ戦にも参加したクォン・アソル、クォン・ミンソク、オ・ドゥソクに加え、新日本キックボクシング協会のライト級王者の朴龍も参戦する予定だ。
以上、今週の格闘技情報でした。来週もお楽しみに!